2018年 06月 11日
NAGONO BRIDGE Chapter6
那古ノ橋のオープンを13日に控え、店内はなにかとバタバタしております。
お店のベンチ席の後ろの壁に、絵を描かせていただきました。今回は、絵の制作過程の全貌をお見せしようと思います。
前にも書きましたが、これ程のサイズはなかなか描く機会がなく、貴重な経験でした。
しかも、アクリルガッシュによる、フルカラー細密画!!誤魔化しがきかない手法です。
前回描かせていただいた、ペンタゴンさんの墨絵の何倍もの時間を要しました。(決してペンタゴンさんの墨絵が手抜きというわけではありません!あれは一筆一筆でキメていく手法なので、描き込みに重きを置いていないのです。)
step1
鉛筆で下描き、全体の様子を見つつ、色を置く。
まだ見て欲しくない段階です。笑
step2
全体に色を置いていく。白いところを無くそうと、努力する。
早い段階でとりあえず白いところを無くすというのは、画をつくる上でとても大事だと思っています。
step3
塗り重ね、描き込み。
あとは、画面でどう遊ぶかになってきます。
絵を描いている途中で、自分のなかで「飛び越えた」瞬間が必ず訪れるのですが、今回はそれがなかなか来てくれなくて困りました。それが来たあとは、物事が一気にクリアに見え出します。
step4
完成!!少し寝かせて、調整。
塗り重ねが可能なことがアクリル絵の具の強みで、これから先店長さんに、絵に〇〇追加して!と言われても、上から描くことが可能です。
アクリル絵の具はやりたい放題な分、やめ時がわからないです。アドバンテージでもあり、短所でもあります。
今回は薄塗りをした後に、ペインティングナイフで厚塗り。乾いた後に、更にペインティングナイフでガサガサと描く手法を多用しております。壁に描くのに適した、自分のなかで新しい描法です。これからは那古野描法と呼ぶことにします。
城の壁は、日本画の巨匠・奥村土牛にモロ影響受けています。
今回はモティーフの一つひとつのプロポーションは、きちんと描くことに重きを置きました。
幅広い年齢層の方々が観られるだろうから、建物などの形状には嘘がないようにしたかったためです。
正確な描写と、その中に含有される数パーセントのヴィジュアルショッキングを大切にしました。
現実的であり、幻想的。
カラフルとモノクローム。
シリアスであり、どこかコミカル。
二律背反の世界観を表現しようと試みました。
ごはんを食べながら、アレコレ議論できる絵になっているかとおもいます。
原案はalphonsoコウヘイ氏なので、半分はコウヘイ氏の作品です。作画と原案が分業。
北斗の拳とかデスノートみたいなもんですね。笑
那古ノ橋は6月13日オープンです。
次回、NAGONO BRIDGE 最終章!!
by alphonso_n | 2018-06-11 14:29 | 那古ノ橋